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映画「草原の椅子」 [書評・映画評]

草原の椅子.jpg
誰でも一人一人に心の草原があるという。そこにはそれぞれのための椅子が用意されているらしい。
新進カメラマンの処女出版写真集に刺激され、瞳の中に運命の星を見つけることが出来る老人に会いに、4人の日本人がパキスタンに向かった。それぞれの草原を求めに。
ほんの数ヶ月前までは一人を除いてまったく見ず知らずの他人同士。例外の一人も仕事上の付き合いはあっても、それ以上のことはなかった相手。まさか一緒に食事をし、愚痴を聞いてもらい、一緒に旅行をするような関係になるなどとは思いもしなかった。

主人公(佐藤浩市)は50歳の大手カメラ会社の中間管理職。妻に逃げられ、今は大学生になった一人娘との二人暮らし。非常な企業戦士でいながら、無理矢理に頼み込まれれば嫌とは言えない性格から、個人の生活につい関わってしまうし、上役に無理を言われても投げ出せず、限界も感じている。

取引先のカメラ販売店の社長(西村雅彦)は同じく50歳。大阪に妻を残しての東京暮らしで魔が差してとんでもない女性につかまって主人公に泣きついた。人の迷惑を顧みない無神経な社長に無理矢理「親友」にさせられたが、それも悪くはないと思い始める。

町で見かけた和服の女性(吉瀬美智子)は旧家の嫁を追い出され、一人暮らしの骨董店女主人をやっている。ついその店に足を運んだ主人公は、本当は興味もないのに、「魔が差して」高価な焼き物を買ってしまう。つかの間の心の安らぎをその女性に感じる。

大学生の娘(黒木華)が家に連れてきた5歳の少年(貞光奏風)は母親から虐待を受け心を閉ざしていた。愛人に子どもを預けたまま蒸発。その愛人も子どもを厄介者扱いしていて、娘が親身になって関わっていた。

誰にもなつかない少年だったが、唯一娘に心を許し、そして主人公、社長、女主人に心を開いていく。
この4人が心惹かれたのが主人公がかつて関わったことのある青年(AKIRA)が持ってきた写真集。この山に行けば何かが変わるかもしれない、と4人はパキスタンをめざす。


映画の帰りに、例によって本屋に立ち寄ったが、原作は上下巻のまさに分厚い本。いろいろ省略した人物やエピソードやらいっぱいあるんだろうなと思う。第一映画はけっこう細かい部分をはしょっているのがはっきりわかる。
たとえば、子供を預かったのはいいけれど、主人公も娘も家にいないときはどうしているのか省略。長期旅行にでかけるのに仕事はどうするのかというのも省略。
おまけにどうやら人物設定も少しばかり変更しているみたい。

でも、映画を見た人は原作読まない方がいいみたい。映画はそれだけで立派に成立している。
まあ別にパキスタンでなくても、どこか自分の草原を見つけてみたいとは思ったり。映画の中でも、「草原の椅子」をテーマにした写真が実は瀬戸内海の島の風景だと言っている場面もあるけれど。

カメラ店社長の父親が障害者用の椅子を制作している。一人一人の状態に合わせての手作り。それぞれの人に合わせた椅子があると。自分にあった椅子ってどんなんだろう。
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