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書評「魍魎の匣」 [書評・映画評]


魍魎の匣 (講談社ノベルス)

魍魎の匣 (講談社ノベルス)



男がふと見ると、列車の中に一人の男が四角い箱を持って乗っている。声がしたような気がして問うと、男は蓋を開け、その中で、胸から上しかない美少女が笑って男を見た。

小説内幻想小説の書き出しかと思えば、本編の重要場面だったという。
京極夏彦の2作目。

二人の女子中学生が湖を見に行こうと、夜中に家を抜け出したが、駅のホームで一人がホームから落ち、列車に轢かれて重傷を負う。その列車にたまたま乗っていた前作でも登場した木場刑事が指示をし、轢かれた少女は救急車で病院に。もう一人から事情を聞こうにも、話はとんでもない身の上話から始まりらちが明かない。懇願されて病院に連れて行くが、そこにやって来た轢かれた少女の「姉」と名乗る女性は、木場刑事がブロマイドを持ち歩くほどの大ファンだったけれども、絶頂期に突然引退した映画女優だった。
成り行きから設備の整った病院への転院に付き添ったが、そこは「箱」としか思えない研究所だった。

そしてその後、関東近郊で連続バラバラ殺人事件が発生する。いずれも14・5歳と思われる女性の手足だけが発見される。秘密にされていたが、いずれも「箱」に入って捨てられていたという。事件に関わったのが主人公である小説家。現場を見に行って地図の読めない運転手によって「箱」の研究所にも行き、木場刑事と遭遇。実は刑事もバラバラ事件の応援に行かなければならないのを無視して研究所につめていた。治療だけでなく、誘拐予告まで発生していたのだ。しかし刑事達の目の前で患者は忽然と姿を消してしまった。

同じ頃、他人の記憶が見える探偵は、遺産相続に絡む行方不明者捜索依頼を受けていた。その人物はあの列車に轢かれた少女だった。

こうして一同が陰陽師・京極堂の元に集合、それぞれの知り得た内容を共有することに。今回初参加で、小説家が小遣い稼ぎで別名で寄稿している三流雑誌の編集者が加わった。彼は有能な人物で、京極堂の小難しい講釈をしっかりと理解して反応するだけでなく、警察しか知り得ない情報をどこからか入手することも行えた。
そして彼がもたらした別の情報は、不幸のもとになっている「魍魎」を箱に封じ込めるという怪しげな宗教団体が作っていた名簿に、バラバラ事件の被害者の家庭が載っているという。名簿の中の14・5歳の娘がいる家庭で行方不明になっている人物が、鑑定の結果被害者だという。そしてその名簿の中に、列車に轢かれた少女と一緒にいたもう一人の少女の家庭も載っている。彼女が危ない。

まったくつながらないように見えた事件が一つにつながろうとしていたが、陰陽師は別々の事件だと、何かを知っているかのように忠告をする。

そして事件は猟奇的な展開を見せ、冒頭の場面が重要な場面として浮かび上がってくる。


救いようのない物語である。
例によって説明の下りは読みづらいからほとんど飛ばした。
結論は途中から見えてはいたし、少女消失の場面でも、まさかとは思うがという感覚で答が見えていた。しかし後味も悪いし、夜中に読みたくはない本だ。などと言いながら夜中、寝不足になりながら一気に読み終えたのだが。

前にも行ったが主人公グループのキャラが多すぎる。おまけに主人公が饒舌で話の腰を折ってばかりで存在自体がうざくてしかたがない。新たに加わったキャラがまともなだけにこちらと入れ替わっていただきたいと思って仕方がない。
まあ今回の主人公は木場刑事だと言い切ってもいいんだが。

こちらも映画化されたようだが、TV放映の話を聞いていない。
でも、映像では見たくないような気もする。

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