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「ハリーポッターと呪いの子」日本語版 [書評・映画評]




英語の原版すでに読んでいるのに、日本語版を買ったのは、一つには
確認のためであり、一つにはどんな日本語訳がついてるのか知りたいため
でもあるのだが。英語原版と違って、一晩で読んでしまった。まあ
大筋は知っているかrと言うこともあるが。

で、前半読んで、これ、同じ本なのかと思うくらい、まるで違った本を
読んでるような気分になる。なんか違うんだよね。
後半になるとテンポが良くなることもあって、違いに気にせずに
読み進められたのだが。

でもやはり日本語は読みづらい。正直、前半は退屈だった。
こんな文章あったっけ、なんて厚かましくも思ったり。
まあ大部分は自分の読み間違いと言うこともあるんだが。

読み落としで一番納得できたのは、闇の世界でスコルピアスが
読書や勉強が嫌いなのに成績優勝であると言われていたのが、
宿題を他人に家来のようにしてやらせていたためだとわかったこと。
原文読んでいて一番腑に落ちなかった部分なので、そういうことかと
納得できた。

もう一つ、過去にいることをハリーに知らせるメッセージ
具体的にそういうことかとわかったこと。文字の部分が惚れ薬で
焼けて読めるようになったというのに納得。洗濯してよくぞ
落ちなかったことだと。

しかし日本語で読んでみて、つくづくハリーポッターっていやな
親父だなと思ってしまう。
まあ最後にハリーも親父修行をしっかり勉強すると誓ってるのだから
まあいいけど。

翻訳の都合上、原文でのジョークや語呂合わせを無理矢理日本語に
置き換えているのは、もう一度原文を見ないと気持ちが悪いというか、
そういう変な翻訳って昔から嫌いなんだよね。

今回スネイプが「我が輩」なんて言わなくてよかった。ああいう
ステレオタイプの訳も嫌いなんだし。

とにかく、また原文を読み返したくなった。
はっきり言って原文の方がずっと面白いし。
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書評「魔王なあの娘と村人A(11) ~魔王さまと俺たちのグラデュエーション~」 [書評・映画評]




魔王と勇者がただの村人を取り争う5年間続いたシリーズのとうとう
最終巻。おそらく作者はネタにゆきづまったのだろう。
高校1年の1年間は盛りだくさんのエピソード満載だったのが、
2年生に上がってはたった2つのエピソードしかなく、
今作では1つのエピソードを描いただけでいきなり卒業とくる。

人類滅亡を常に考えるはずの魔王が、別の事柄で頭がいっぱいに
なったために、魔王としての個性が疑われるようになり、
その「別の事柄」に気がつかないままに、その原因の主人公が
手を回したために、永遠の別れとも言えそうな事態になって、
1年4ヶ月がむなしく過ぎていくという。何じゃこれ。

主人公が鈍感だったのは、個性者と一般人との間に恋愛感情が
起きてはいけないという役所からの意識の介入があったからだ
という言い訳をラストで行って、その呪縛から解放された
主人公が、自分が実は魔王のことを好きだったんだと気づいた
時はもう卒業式だったという。

そしてラストの1行は、某有名コミックのパクリですか。

物語の展開にはあきれてしまうけれど、それでも卒業で
別れることになってしまう場面には泣かされたり。
まあ、こういう終わり方しかないんでしょうが。

番外編で数年後の続編が読みたいなと思ったり。
ここの登場人物が全員何らかの立場で再会しているような。


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書評「高校入試」 [書評・映画評]


高校入試 (角川文庫)

高校入試 (角川文庫)



ドラマ用のシナリオとして書かれた物語を、小説風に改め、
結末も変えて出版された小説。

地方の公立高校での入試に際して、入試妨害予告に始まり、
入試当日、ネットで入試内容を実況中継、問題漏洩、
そして計画的騒動に加えて想定外の突発事故でドタバタする
学校内部の状況を克明にネットに流していくという事件発生。
さらに加えて解答用紙の紛失から同じ人物の解答用紙が
2枚現れるという混乱。犯人は誰か。そして内部犯行か。

読んで嫌になるミステリーを書いていきたいと作者は
思っているそうである。確かにこの作者の小説は実に後味が
悪い。でも癖になる。何しろ主人公が問題ある人間ばかり
なんだから。

複数の人間が一人称で語る形式は得意としている作者だが、
ここでは、倒叙人物は27人ほど、そのおとんど23名が
入れ替わり立ち替わり一人称で語り出す。犯人まで語っている
のだから、犯行が紛れていく。

舞台は学校内と3人の受験生の家庭のみ。よけいな空間は
ないから登場人物が限られている。その他大勢はいることは
いるが(他の受験生とその家族)声は出さないので
演出は楽かも。ちなみに現役在校生が一人だけというのも
変わってはいるが。

この社会が異質すぎて少しもこの登場人物たちに感情移入が
できない。まあひどい小説だ。もちろんそれも計算の内
なんだろうが。で、結局犯人があれで、結末がこうなんだから、
やりきれないな。
湊かなえの作品の中では、これは最悪の部類に入るかも
しれないな。一気読みするほど面白いんだけどね。


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書評「贖罪」 [書評・映画評]


贖罪 (双葉文庫)

贖罪 (双葉文庫)



お盆の小学校で、小学4年生のエミリという女の子が、プールの
更衣室で乱暴された上に殺された。犯人は作業服を着た見知らぬ男性。
直前までエミリと遊んでいた4人の女の子は、犯人と会話を
かわしてはいたが、人物を特定するに至らず迷宮入りに。
エミリの母親は街を離れる際に4人を呼び出し、呪いの言葉を
ぶつけて15年が経過する。

時効が成立しようという15年目。呪いの言葉に反応したのか、
4人はそれぞれ別々の内容で殺人事件を引き起こしていく。
詳しい犯行内容を語る上で、15年前の事件の詳細が明らかに
され、そしてついに犯人像が浮かび上がってくる。

湊かなえお得意の、一つの事件を別々の人物が語っていくことで
全体像が浮かび上がってくる手法。それぞれの物語が悲しい現実の
積み重ねであり、独白形式で語ることによって、表面には出てこない
内面の叫びが浮き出てくる。

そして15年の呪縛が解かれて、4人が殺人事件の加害者で
ありながら、4人共に実刑は免れそうな雰囲気。
終章で、自分たちの15年は何だったのか、と振り返る場面が
出て来るが、はたして何だったのか。

真犯人がわかって、告発されるのだが、その後どうなったのか、
本文には書かれていない。「あなたたちもよく知っているように」
って知りませんが。

25歳になって、狭い街でやり直しができるのだろうか。

湊かなえさんって子どもいるのかな?若干計算が違っているような
気がするんだけど。

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映画「デスノート」 [書評・映画評]

デスノート.jpg
大ヒットの劇場版が公開されてから丸10年。正当な続編が
10年目に公開された。設定にはあったけれど使われなかった
6冊ルールを元に、あらたな戦い。

正当らしく、10年前の登場人物が3名、同じ役で出演。
第二のキラであり、記憶を無くしているために起訴されなかった
弥海砂(戸田恵梨香)、若手刑事だった松田桃太、そして
死神リューク(声:中村獅童)。そして前回で死亡した
夜神月(藤原竜也)は本人が出たいとつぶやいたのを監督が
聞き漏らさずにビデオメッセージで出演。L(松山ケンイチ)も
映像だけで出演。

デスノートを使ったと思われる事件が多発し、特別室勤務で
10年前の事件を徹底的に調べるデスノート・オタクの
刑事三島創(仮名:東出昌大)、Lの後継者竜崎(池松壮亮)
そしてキラの信奉者でサイバーハッカーの紫苑優輝(菅田将暉)の
三つどもえの争いが始まる。

本来刑事とLは協力するはずなのに、最終的には三つどもえと
なるのがこの映画のミソ。
そして、弥海砂は付け足しではなく、重要な役どころとして
出演。

ラスト、3人の対決なのに、派手な銃撃戦。やり過ぎ感に
引いてしまう。あれはないでしょう。興ざめもいいところ。
そして大どんでん返し。終わってみれば、前回の映画と
まったく同じパターンというのもどうなんだろう。
そしてエンディング。いくら超法規措置といえど、そんなの
ありかよ。

テーマは「後継者」
Lの後継者として遺伝子を残していたという設定はいいとして、
夜神月まで遺伝子を残していたというのは無理がある。
普通に後継者に託しただけでよかったかも。
そして、この事件の背景に、死神大王の後継者争いというのが
あるのには笑ってしまう。

ミステリー風になっているけれど、ノックスの十戒破りの
反則技。まあそういうミステリーもあるにはあるし、
ノートのルールはよく知られているのだからありなんだけど、
その事実が判明したとたんに応援する対象が変わってしまう。

サイバーテロリストの菅田将暉が実にいい味出している。
彼ならL役でもライト役でもできそう。
そして序盤に登場してすぐに死んでしまう、通り魔の
川栄李奈もいいね。序盤で消えてしまうのがもったいない。

デスノート対策本部のメンバーが全員偽名でハッカー用に
記録にも載せない設定はいいけれど、簡単に顔を見られて
殺されてしまうのは演出のミスでしょう。意味ないじゃん。
エンディングロールで、偽名から本名に変わる配役紹介は
ナイスだけど。



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書評「境遇」 [書評・映画評]


境遇 (双葉文庫)

境遇 (双葉文庫)

  • 作者: 湊 かなえ
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2015/10/15
  • メディア: 文庫


朝日放送創立60周年記念の特別ドラマとして放送するために書かれた
小説だそうだ。ということで、TVドラマ向きに場所移動とかもあり、
再現ドラマもあったり。

晴美は生まれてまもなく施設の前に手紙と青いリボンを一緒に捨てられて
いた。実の親はわからないまま17年を過ごし、大学進学後自立。でも
園の行事のたびに育った施設の手伝いをしていた。

ある行事の日、ボランティアでやって来た人の中に、自分と同じ年の
陽子がいた。第一印象は悪かったのに、話をすると、陽子も別の施設に
捨てられ、幸いにも半年後に優しい夫婦に貰われて実の子同様に育ち、
最近パスポートを取った時に事実を知ったという。

育ててくれた今の両親に不満も何もないけれど、やはり実の親が誰なのか
知りたいと思ったが、育った園はすでに閉鎖されていて、近隣の園に
ボランティアで行くごとに手がかりがないか調べていたという。

そんなよく似た境遇の二人が親友になって数年が経った。

晴美は新聞記者になり、二人の身元がわからないかどうか調べている。
一方陽子は働いていた図書館に視察に来た市会議員の息子に見初められ、
陽子の出生の秘密も知りながら、周囲の反対を押し切って結婚
5年後にやっと長男が生まれて口うるさく、嫁と認めて貰えなかった
義母も孫が可愛く、されど甘やかしすぎない姿勢で接してくれて
陽子の居場所ができたようだったが、市会議員の義父が亡くなり、
夫が後を継いで市会議員になってからは立場上、どう動いて良いか
わからないまま、足手まといになっていることを感じていた。

2期目の選挙が近づいた頃、息子のために描いたオリジナルの童話
評判になり、勝手にコンテストに応募され優勝。本になってベスト
セラーとなり、選挙事務所ではこれを選挙に利用しようという
思惑の元、マスコミ取材等勝手に組まれて忙しい日々になる。
実はその話は親友である晴美から聞いた晴美のエピソードなのだが、
それを伝えられないまま大事になっていっていた。

そんなある日、5歳になった息子のスイミングの迎えが出来ず、
夫の秘書に迎えを頼んだのだが、息子は誰ともわからない女性に
連れ去られて行方不明に。そして選挙事務所に脅迫状が届いた。
息子を助けたければ事実を公表しろと。

息子が無理矢理でなくついていったことから、犯人は身内が考え
られた。しかし誰が。そして公表しろという「事実」とは何か。
新聞記者の晴美の助けを得て息子捜しと真実探しが始まる。


ネタバレすれば、「事実」とは陽子の出生の秘密に関することなの
だが、本人さえ知らないことが、次々と真実としてあがってくる。
そして、もっと早く事情を知った人物もいたのだが、陽子に言わない
方がいいという判断から隠されていたという。

犯人関しては事件が起こってすぐのところでわかった。
正当派ミステリー小説にある、ミスリーディング、表にはっきり
描いておきながら、わざと読み飛ばすようになっている部分に
気がついたから。まあ逆に犯人が予想できても楽しめる小説では
ある。

TV局の記念ドラマということで、その放送局の人気番組が
物語の中に出て来る。実際の放送を見ていないが、誰が演じた
のだろうかね。

犯人はすぐにわかって、読み進めていく内に動機もわかってくるの
だが、最後にどんでん返しがあるから良い。
誘拐された子どもは知っている人に連れられたから、自分が誘拐
されたとは思っていないので、結果的には事件にならない。
身代金を要求されたわけでもないし。だから事件自体は関係者以外、
誰も知らないことになっている。まあ闇に葬れない人もいるのだが、
その人物が10年後に事件を公表するのだが、別にしなくても
よかったのじゃないかとか。

しかし重要アイテムになっている童話。本にする時に元の話を
一部修正したのだが、それ以前になぜ最初の話が本来の話と別の
話にしたのだろうか、そちらの方にこそ疑問が生じる。

どんでん返しの結末。結局何もわからなかったと言うことなのか。
大山鳴動して鼠一匹さえ出てこなかったような。

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書評「Nのために」 [書評・映画評]


Nのために (双葉文庫)

Nのために (双葉文庫)

  • 作者: 湊 かなえ
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2014/08/23
  • メディア: 文庫


高層マンションの上階に住む中年男性野口と一回り年下の美人
奈央子が殺された。現場には当日開かれるパーティーに招かれた
大学4年の杉下希美と、凶器を持った自称小説家の西崎がいた。
遅れてパーティーの準備で来たバイトの成瀬がやってきて、適切な
指示を出し、現場保存を行った後で警察に連絡。
パーティーに参加するもう一人の男性安藤望は早く来すぎて最上階の
ラウンジで時間つぶしをしていたがうとうとしてしまい、あわてて
部屋にやって来たのは警察到着と同時だった。

4人の証言に矛盾は一つも無く、事件は解決。特殊な事情から
情状酌量で比較的軽い懲役10年の刑が確定した。

しかし、4人全員嘘をついていた。

10年後、事件の真相は何だったのか、4人の独白が始まる。
被害者を含めて6人全員が苗字か名前のイニシャルが「N」。
そして全員がそれぞれ別人の「N」を守る為に嘘をついていた。

杉下と西崎は昨年まで安藤が住んでいた同じぼろアパート
住人で顔見知りの仲。とくに数年前の台風被害で助け合って
以来、一緒に食事をしたりする親しい関係だった。
杉下は将棋が強く、安藤に将棋を教え、バイトの関係で取った
スキューバ-ダイビングを楽しむために杉下と安藤が参加した
沖縄ツアーで野口夫妻と知り合った。野口も将棋が趣味で
話が合い、特にダイビング中に奈央子がパニックを起こして
迷惑をかけたことで食事にも誘われ、帰ってからも親しい
関係となった。特に安藤が就職内定していた会社が偶然
野口の会社だったこともあり、入社してからは時間があれば
野口は安藤と将棋を指すように。しかし安藤の方が強く、
負けず嫌いの野口はこっそり杉下をコーチにして指し掛けの
対局の続きを指導してもらうという、卑怯な作戦を採っていた。
しかし奈央子の腕等に傷があり、夫の暴力があるらしいという
話と、外出できないように外にチェーンをつけていることに
気づいた二人は悩んでしまう。

ある日杉下の部屋を訪れた奈央子は、留守で会えないまま
部屋の前にいることを西崎に見つかり、声をかけ、ひまに
あかせて、他の誰にも酷評されている自分が書いた小説を
見せると、共感してもらえる。奈央子の腕等にある痣から
日常的に夫から暴行を受けているらしいことに気づき、
そこから話し相手になってやったりするうちに、奈央子が
不倫をしているという噂が起こり、野口からの拘束がさらに
きつくなっていった。

奈央子の体調が気になる杉下は、生まれ育った離島での
高校時代の同窓会に出席。そこで一流レストランでバイトを
している成瀬と再会。話をするうちに、出張で料理を家まで
運ぶサービスもしていることを聞き、奈央子のために
パーティーを開催することを野口に提案して開催が決まる。

パーティーの開催が決まった後、夫の隙を見て奈央子が
西崎に連絡。パーティーがあるからその日にこっそり
花屋に化けて来てほしいという。

そして事件が起こった。

警察が把握した事件の概要は、野口が指し掛けの安藤との
将棋の対局に勝てるように早めに杉下に来てもらって指導。
早く来た安藤には時間までラウンジにいるように指示。
花屋に化けた西崎がやってきて、奈央子を連れ出そうとするが
気づいた野口に阻止され、もめたあげくに奈央子が野口に
包丁で刺される。動転した西崎が燭台で野口を殴りつけた
というもの。遅れてやって来た成瀬の好判断で不自然なところは
いっさいなく、安藤はまったく部屋にも入れなかったらしい。

で、これがすべて嘘なんだから。

TVで連続ドラマになったのは知ってはいたが見なかった。
見なくて良かったかもしれないが。
ドラマでは杉下希美を榮倉奈々がやっていたらしいが、
読んでいてどうにも彼女の姿が浮かばない。戸田恵梨香の
顔しか出てこなかった。
あ、ちなみにこの共演がきっかけで榮倉奈々と賀来賢人が
結婚したそうだが。

殺人事件の小説なのに、なぜか純愛物の小説になっている。
何しろそれぞれの人物がそれぞれの「N」を思って
嘘をつきとうしているのだから。それが心地よかったりも
して。


一つだけどうしても気になることがある。
それは、作者はおそらく将棋をよく知らないのではないかと。
TV中継で行われた実戦の対局の終盤だけ見て、これがいつ
指された物なのかわかる素人がどんだけいるんだろうか。
まして棋譜なしで初手からその局面まで指し直すなんて、
かなりの高段者でないとできないわざ。そして素人相手に
実際の対局でその局面まで誘導するなんて、コンピューター
かって、言いたくなる。これは記憶力とは別の次元の話。

で、途中やめで教えてもらってから続きを指すなんて
常識人がやることじゃない。そうまでして勝ちたいのか。
実に恥ずかしい。
この野口という男もそうだが、妻の奈央子もいい加減に
して欲しい。殺されても同情できないとか。
もう一人いましたね、とっても同情したくない人物が。
やはりドラマを見ないでよかったかも。

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大河「真田丸」考(10) [書評・映画評]

大河ドラマって、普通は秋から11月にかけて盛り上がっていって、
12月に大団円で終わる物と思っていたが、真田丸はどうやらそうじゃ
ないみたい。
なにしろ、せっかく盛り上がろうとしているのに、ここに来て
出演者総替えのような雰囲気。0から仕切り直しみたいな。
主人公たちの近辺でさえ新規参入者が多すぎる。で、その人物が
活躍するのかといえば、すでもなさそうな人たちが多い。

大坂城に集められた浪人たちもかなりの数が初登場。
これまでの経緯がまるでない人物が多い。せいぜい後藤又兵衛
くらいか。まずもって人物把握が出来ない。いちいちこの人物は
いったいどういう経歴を持っている人なのか、はっきり言って
どこの馬の骨かわからない人物ばかりが集められた。
これじゃあ大坂方が負けるのも無理はない。統一性がないんだから。

知らない人物ばかりと言うことは感情移入がやりにくいことにも
つながる。お茶の間でも盛り上がりづらいだろう。ようするに
盛り上がっていく感がない。単発ドラマならそれでもいいのだが、
大河にした意味がほとんど無くなったような。

だいたい本物の史実にはない「真田幸村」という名前を使うん
だったら、最初から真田十勇士も出しておけばいいものを。
その方がまだ盛り上がれたかもしれない。ようするによけいな
人物が多すぎるんだよね。史実なんか最初から無視してくれた方が
すっきりしたかも。
まあ視聴率はこれからどんどん下がっていくでしょうね。
家康もすっかりボケ老人化しているし。こんなにボケた家康も
珍しいかも。倒しがいがないというか。
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書評「少女」 [書評・映画評]


少女 (双葉文庫)

少女 (双葉文庫)

  • 作者: 湊 かなえ
  • 出版社/メーカー: 双葉社
  • 発売日: 2012/02/16
  • メディア: 文庫


二人の女子高校生は人が目の前で死ぬ瞬間を見たがっていた。
少女たちがやった、おそらく罪に問われることのない行動が
3人の人間を自殺に追い込んだ。少女は思ったかもしれない、
因果応報だと。

由紀と敦子が出会ったのは小学生の時の剣道場。それ以来
同じ高校に通っている現在まで一番の親友であるが、お互いに
一番心の奥深くにあることを隠したままでいる。

小学5年生の時、由紀は家庭内トラブルで左手の握力を
失って剣道をやめざるをえなかった。自分の行為が原因で
地獄に落とされたと思い詰めているが、家族によって
真相は闇に封じ込められてしまっている。以来、恐怖が家族を
包んでいた。死にたいとさえ思った時に、手を引っ張って
駆けだしていってくれたのが敦子だった。それが親友になる
きっかけだったかも。しかし現在なお続く怯えに近い、家庭
団らんという言葉とは無縁な状況は続いたまま。

敦子は小さな大会ながら小学生で日本一にさえなるほどの剣道の
実力を持っていたのに、中学の団体戦の大将戦で敗れた時、
慰めてくれた仲間のはずのみんなから、ネットの裏サイトで
ののしりに近いほどの言葉で叩かれていることを知り、剣道推薦の
高校を辞退したのに、他の仲間が全員その学校に推薦で入った
ことを知り、以来過呼吸から運動が出来なくなるほどになって
しまって現在に至る。
そんな彼女の事情を由紀が知ったのはかなり後のこと。何が
自分に出来るのか。彼女のことを思って書いた小説が盗まれて
とんでもない事件に発展するなど夢にも思わなかった。

表面上は唯一無二の親友に見える二人にすきま風が吹いたのは、
一人の転校生と、例の小説だった。喧嘩をしたわけでもないのに
連絡を取らない夏休み、二人はそれぞれ、「人が死ぬ瞬間を見たい」
という目的のため。敦子は特別養護老人ホームのボランティアに、
由紀は難病で入院している子どもたちがいる病院の小児病棟に通う。
そこが死に一番近い場所だと思ったから。
しかし彼女たちは知らなかった。そこで出会った人たちが、
相互リンクするかのように関わり合っていたことを。

クライマックス、二人の目の前で一人の人物の背中にナイフが
突き立てられ、鮮血がほとばしる中を、二人は手をつないで
勢いよくその場から逃げ出していく。ちょうど小学5年生の時の
あの日のように。あの日に友情が始まったように、この日に再び
友情を再認識するかのように。

そして彼女たちは最後に知ることになる。
意識しないで行ったことで、二人の別の少女が自殺したことに。
もう一人の人物の自殺はある意味意識して追い込んだのかも
しれないが、その瞬間を由紀のボーイフレンドが目撃していた
ことなど知らなかったし、盗まれた小説の断片をなぜかこの
ボーイフレンドが持っているなど予測さえ出来なかった。
もちろん彼はそれが由紀によって書かれたことなどずっと
知らないままでいるのだが。


伏線張りっぱなし。出て来る人物ほとんどが、複雑に絡み合って
実はあの時のこの人は、ここで出てきた人だというのばかり。
世間は狭いものだと。伏線の回収はお見事。気づかなかった
ことまでつながっていることを、読み終わってもしばらくは
わからず、読み返して、あれ?これってあのこと!?

事件だけをみればおどろおどろしてはいるが、実際には最近
はやりのケータイ小説とそんなに変わらない。もろに青春小説。
女の子の友情の亀裂と再生を描いた女の子好みの小説。

映画の予告はけっこう恐い映画になってるが、予告でさんざん
流される場面なんて、本文のどこにも出てこないじゃないか。
すっかりだまされた。

ラストまで読んで、あっ、冒頭に書いてあったのはこのこと
だったのか、と気がついたり、読み返して、あれっ?この
人物ってこれって、あのあれなのか?って気づかされること
だらけ。うまくできてる。ようするに、全部意味があるって
こと。もちろん、読みながらたぶんそうなんだろうと思う
ことも多いんだが。謎が謎のままで終わらずに全部拾い出して
くれているのはありがたい。
たぶん、一度読み終えた人はもう一度読み始めるんじゃ
ないだろうか。

湊かなえの本を読むのは4冊目だが、はずれがない人だなと
つくづく感じる。

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書評「何者」 [書評・映画評]


何者(新潮文庫)

何者(新潮文庫)



5人の就職活動生男女の物語。現在映画が上映中。
いつもなら簡単なあらすじと人物紹介を最初に書くんだが、
「ラスト30ページのどんでん返し」を読み終えたら
書けなくなってしまった。

これは普通の男女学生の青春物語なのに、まるでミステリー。
事件が起きてるわけでもない。
しかしあえてミステリー小説にたとえてみるなら、
主人公の近くで事件が起きて、知り合いの探偵または刑事が
調査を始めて事件全貌を見聞きする。そして犯人を名指し
する場面で、いきなり探偵が主人公に向かって、犯人はあなた
ですね、と言ってるような物。えっ?何のこと、と当惑する
主人公に次々と示される事実の前に、自分でも気づかない
主人公の犯行があきらかにされるという。
これがミステリー小説なら思いっきりタブー違反。でも
ミステリーじゃないから成立する。

最初から違和感は感じていた。自分たちの時代と現代とでは
主食活動のシステムが根本的に違うようで、まるで異世界の
物語を読んでいるような気分。それでいて、小説の世界の
設定をまず受け入れてから読むのだが、それでも違和感が
あった。
ラスト30ページの謎解きで、その違和感が明らかになった。
そういうことだったのね。納得。

でもそれを言うのなら、文庫本裏表紙の内容紹介の1行目は
嘘じゃないの?

映画化で登場人物を演じる役者が示されているが、女の子
2名有村架純と二階堂ふみは本を読んでの印象と同じだった。
もう一人、隆良くんを演じる岡田将生も合ってるというか、
彼はカメレオン役者だからどんな人物にでもなりきれる。

しかし光太郎のイメージは、最初から最後まで桐谷健太の
イメージだった。実際には菅田将暉がやっているのだが、
いくらイメージを修正しようとしてもどうしても桐谷健太に
なってしまう。ひょっとしたらスケジュールが合わなくて
断られたのかもしれない、なんて思ったり。

主人公のイメージがいくら本を読んでも出てこない。
はたして佐藤健でいいのか。もっと別人なのではないかと
ずっと思っていたが、誰が合うのかまるでわからない。
で、ラスト30ページを読んで、佐藤健でも間違いでは
ないかもと思い直した。つまりは主人公=犯人の物語で、
犯人らしさを隠したままで物語が進んでいくから、
イメージがつかめなかっただけだったみたい。

ラスト30ページでの探偵と犯人の対決シーン。映画でも
原作をほとんど変えていないと言うから、先日のバラエティー
番組で見せた二階堂ふみの目力で迫られたら迫力あるん
だろうな。彼女にはぜひ名探偵の主役ドラマやって欲しいかも。

小説ではもう一人、大学を中退してしまった男がキーパーソンの
一人として文字だけで出て来るのだが、映画で誰がやって
いるのか見当たらなかった。予告編では仮面をかぶっているから
正体を見せないままなのかもしれない。

映画は、たぶん見ないだろう。

作者が朝井リョウということで読んでみた。「桐島部活やめるんだって」
と「少女は卒業しない」の2冊だけ読んでるが、かなり面白かったので
はずれはないと信じて読んでみたのだが、小説自体は「異世界」の
物語ではあるけれど面白かった。でも映画はつらいだろうなと。

物語は犯人が犯罪を認めることで終わってしまうが、この続きを
知りたい。結果として5人全員中途半端に終わっているんだから。

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